hateSyoushiの日記

少子化の本当の原因って、問題は医療、産婦人科が男だからじゃない?

お産のイメージが悪い。少子化、虐待の連鎖、自己肯定感の低下・・。いいお産を!

「お産の時の経験は女性の人生に重大な影響をもたらします。」「お産がいいと女性はエンパワーすると言います。」助産婦さんが言った。たぶん世界の標準ではそう言われているのだろう。日本のお産はどうか。2001年、保健婦助産婦看護婦法の、婦から師への名称変更の改正の時、男性助産師導入への布石であると反対運動があって、助産婦さんが国会に呼ばれて、お産についての話をした。その証言後に、複数の国会議員さんから「これは大事なことだね。」と言われたと聞いたことが忘れられない。 ごく小さい赤ん坊や子供が、両親から暴力を受けたり虐待死するニュースが、ここ数年多いので、驚いている。子供というものや育児というものを、やり方を知らない、教えられていないということはあるだろう。それを考慮しても死なすまで暴力を奮うだろうか? 産んだ時のイメージがもっと幸せなものだったら、両親の気持ちが違っていたかもしれないと思うのである。社会の矛盾が弱者に現れている。少子化だけでない、世の中おかしくなっていまいか。 少子化問題では、政治家もメディアも男性の発言のほうが多い。そのせいもあるのか、産んでくれる人だけを相手にしていると感じることも多い。もちろん、両立や妊娠出産からみる政策もあることは知っている。男性と女性は同じ体験をしていないから、想像力が必要で、女性を少子化問題の話し合いにもっと参加させないのかと少し感じている。日本では結婚しない人や子供を持たない人が世界より特に多いようで、彼らがその選択をした理由は人それぞれで、聞いてもまとまらないだろうし、でもやりたいことをやった結果なのでなく、あまり自由に選んでいないと思われる。結婚するように仕向けても無駄で、政治家が、女性や若い男性もだが、その人生まで思いを馳せ、金銭ばかりでなく世の中を転換できるのか、みている。 保助看法・名称変更の改正時に、反対運動側から聞いたことは、ポイントは冒頭に書いたが、政治との関わりが少しだけわかった気がするので、詳しく書く。 この改正は男性助産師導入への布石であるとして、助産婦さんら女性達が集まり国会議員へ働きかける反対運動をしていることを新聞報道により知った。ちょうど自分も、医療セクハラひどいなあと思っていた矢先だったので、状況を近くで見ていた。 規制緩和の流れの中で、今はない日本新党の政権の時に、看護師さん達の職能団体である日本看護協会あるいは看護連盟の働きかけにより、助産婦資格が女性に限られていることを止めて男性にも認めることが、閣議決定されていたとのことだった。この閣議決定の報道は私はみなかったし全然知らなかった。職能団体がいいとすれば政治の場で簡単に通り、女性達に知らされず議論もなく女性の意志は無いもののようで、抑圧されているようで苦しかった。若干ほっとしたのは、男性の国会議員から出た話ではなく、男性議員から、さすがに、「(助産婦に男がいて)いいのかい?」と言われたということ。しかし女性である看護婦さん達の団体がいいとしているので、それならいいのだなと思ったのだろう。規制緩和というのは流れで一斉にわっとやったら危ない、どの規制をどう緩和するのか1つ1つ国民に分かるように議論してほしいと思った。 改正直前、野党の議員秘書さんから、産婦人科医が男でいいのに助産婦だけ男はだめだというのは通らないと言われ、年配の男性からは産婦人科医が男でいいと思われているんだとわかり、青ざめた。 反対運動の報道があってから、一般女性からも強い反対の声が聞かれた。最後の砦と表現された方もいて、追いつめられたと思った。産科医が男なのを我慢しているのに、研修医がいることもあるし、助産婦まで男がいるのは我慢が限界で、怒りが噴出していたと思う。 職業選択の自由だから認めるべきだという論点があった。当時は男女共同参画が言われていて、女性が職業上の男女差別をなくせと言うのなら、男性にも助産婦を認めたらどうだという男性側の心理があったようだ。事実、労働組合の連合だったか(正確な団体名を覚えていない)へ運動に行った議員さんが、組合はこれまで女性の職業の平等の為に色々やってきた、女性も男性に助産婦の道を認めるべきだと反発されるように言われたという。又、そもそもは助産学を教える教育の人、教育現場から出た声とのことで、男性看護師の生徒さんの中に助産を学びたい人がいたらしく、教えている人は自分の生徒にそうしてあげたかったのだろうが、助産学上の必要性とかいう話しではないようだ。助産師は内診もすれば乳房マッサージもするし、正常産はほぼ助産師だ。女性が激しくノーと言っている。しかし、助産師のやることも病院が女性をどう扱っているかよく知らないあるいは確かめない一部の法律家から、職業選択の自由の見地から認めるべきだという意見が、ちょっとあって、危ないと思った。女性の絶対的嫌悪を目の当たりにした法律家から、「職業選択の自由は弱い権利です。憲法を読めばわかりますが、公共の福祉に反しない限り、認められる権利です。世の中には数えきれないほどの職業があって、ただ1つの職業から排除されたからと言って、職業選択の自由が直ちに害されたとは言えません。公共の福祉に反するのなら、男性に助産師を認めないのは職業選択の自由に反しないでしょう。」とそんなことを聞いた。女性の羞恥心やお産の安心が害されないのであれば、助産師資格に男性を認めないことはこれに抵触するかもしれないが、この時以前から現在までそんな状況ではない、だから公共の福祉に反すると考える。 そして、女か男か選択権があればよくそれが鍵だと言う若手男性の意見もあったけれど、若い方は日本の病院というものを知らないから、医療従事者の性別を患者が選ぶことは最初の外来でこそ可能なこともあるが、普通させてもらえない、よく知らない人から不安な意見が出された。更には、選べないのはおかしいと言っている人に対し、選べないんです我慢してもらいますいう現実を正直に言えないのか、看護連盟の当時の議員さんが、今ならかなり上の年代になるが、選ばなきゃいけないんです、というありえないことを言っていた。病院は家の近くから選ばなきゃ患者はすごく大変なのは知っているはず。この年代の医療の方だと、今もあるが、上からものを言う、自分の都合でものを言う、ということは多かったようだ。 更には、別の職能団体で、肝心の助産婦会は、男性の導入を認めていないのに話が進んだようだ。この団体は国会議員を出していない。又、女性達も団結して女性団体があるわけではない。今もそうだと思うが、日本の民主主義は、色々な産業ごとの職能団体による利益誘導型政治と言う面が強いようだ。女性に選挙権があっても政治力に差がある。女性議員が増えるだけではだめで、家事育児などから解放されて団結して力を持てなければと思う。 反対運動側の弁護士さんが、(男性助産師導入について)議論するだけでも性暴力と言った。 海外の学会などへ行く方が、一連のことを海外の方に話したら、海外では男性助産師がいる国もあるらしいが、日本の女性は嫌がるというように話したら、女性がノーなら性暴力ですよと言われた。また、海外では日本のようなそんな問題は起こりえないとも言われた。推測だが、海外の病院では女性が嫌がることをしないし、嫌がってはいけませんと言う考えもない、男性助産師にはそれなりの何か役割分担があるのだろう。 ドイツは医療先進国、福祉先進国だが、男性助産師は正常分娩において女性が緊張するので自然な分娩を行うのに「有害」だということで、認められていないと聞いた。  この一連の出来事は、どの女性も知っているわけではないが、女性の心に城壁を作ったかもしれない。こういうことも少子化の一因だろう。 冒頭のような、いいお産がしたいものだ。