hateSyoushiの日記

少子化の本当の原因って、問題は医療、産婦人科が男だからじゃない?

(LGBT)職場トイレ制限訴訟の最高裁判決は、ベースのロジックに違和感あり。「反対もなく」と言われるのはきつい。

(2023年7月20日掲載分を9月10日一部修正しました(++部分追加)。)

本訴訟により、その醸す雰囲気のせいか、テレビを観ている限りでは、多様性の議論が、トイレにもかかわらず、女性よりもLGBTに流れていってしまった印象がある。

日経ネット2023年7月12日に本判決要旨と補足意見が掲載されたので、流されずに自分の意見をまとめることができたので、述べたい。

 

1.原告側主張について

数年前から、経産省LGBTの職員の方が、女性用トイレを使えないことの訴訟を起こしているという会見をよく見た。訴訟なので、代理人である弁護士がついて、訴訟戦略を考えた上で、ご本人をメディアの前に出し、発言もアドバイスによるという推測のもと、これは弱者ではないので、女性として遠慮なく意見を述べたい。

会見によれば、「2階(以上)離れた女性用トイレ(自分専用と思われる)に行かざるを得ないこと」、(女性用トイレ使用について他の女性職員の)「反対もなく」、「更衣室は一緒に使っている」、「今まで問題もなく」と述べられていた。

私は差別はしないが、「反対もなく」の部分は、本当かな?本心かな? 初めて聞かれたことでLGBTの方がどれほど男性を感じさせるものかわからず、それをトイレに受け入れるとどういう感じになるかまだ想像がつかないから、何も言わないで控えているのではないか、反対していない印象を与えるが、表明していないだけではないか。

更衣室というのも、同室で着替えている印象を与えているが、経産省は制服でないから更衣室と呼んでいる部屋は着替えをするわけではなく、破れたストッキングくらいスカートをまくって変えるが、トイレに隠れてするのかもしれないし、女性側が気を使いながら利用していると推測するが、同室着替えが問題なく行われているような印象を与えている。

「問題なく」は、トイレが一緒でないなら、問題が発生しないのが当然で、そのような状況にもかかわらず問題なくと言っていると思われる。

訴訟を有利にする戦略であり、弁護人なら当然することだが、テレビを通して「反対もなく」等が言い続けられたので、女性は嫌でないんだという印象をテレビに与えるのに成功したようだ。が、判決直前のインタビューで(反対者が)「2人いた」と述べられた。反対はあったのですね。もう判決にもテレビにも影響はないので弁護士さんから明かすことを許されたのかな? 

2階(以上)離れた女性用トイレに行っていることも、経産省内において自分だけそういう状況なのは確かに不便で不利だろうと同情はする。但し、男性は男性として育って来た方も含めて、不利な取り扱いをされることに慣れていなくて、わずかなことでも不当だと騒ぐと感じることは他の話題でも以前からあった。又、男性用トイレに行かざるを得ないということではなく、女性用トイレを自分一人でだと思うが、使えるのだから、性自認に合わせたトイレ利用であり、この点での苦痛はないように思う。

長く働いて色々な建物のトイレを経験して来た女性でないとわからないことがあるし、若い女性は経験少なくて知らないだろうから述べるけれども、狭いビルでフロアに1つあるトイレを大勢いる男性に譲るしかなく女性は3階離れたトイレを利用せざるを得ない会社、別の会社は古いビルで部屋の奥にトイレがあり女性が耐え難くて外に出て階段を1階のぼるかおりて雨の日も傘をさしてトイレに行くというところ。昼休みの女子トイレはよく混雑するので様子を見計らって交代制のように行くので休み時間をあまり自由に使っているとは言えない会社は結構ある。昔からずっと不利だと思い続けてきたが、トイレの増設・改修は上下水道管の増設等を含みあとから増設できるのかも不明だし大変お金がかかるだろうから職場に要求することなど考えられなかった。建て替えるまで長~く待つものであった。又、職場への通勤途中に駅の女子トイレを利用する時は、私の経験では必ず長い列ができていて時間をはかったら待ち時間だけで毎回15分近くかかった。遅刻する可能性があり電車を1本早めなければならなかった。  

「2階以上離れた」は他と比べて著しく不利ではないと思われる。女性として生きたい、女性用トイレを一緒に制限なく利用したいという思いがあっても、男子トイレを強制される訳でない状況で、女性という相手のあることであり、世の中これくらいのことはあると考える。

尚、経産省には完全個室の「多目的トイレ」というのかな、あるのか知らないが、あるとすればそれを利用することで、利用できるトイレの少ない不便さを解消できたかもしれない。

 

2.職場における女性のトイレの利用のし方について

(1)裁判でも一般でも、職場における女性のトイレの利用のし方が判っていないというかあまり検討されていないようなので、説明しなければならなくなった。テレビなど公の場なら苦笑されそうな内容である。年長者の私のような者が言ってやるのが務めだろう。

先ず、職場のトイレの特性として、週の内何日も、1日の内何時間も、過ごす時間が長く、1年中で、辞職するまで続き、要するに生活の一部となり、また嫌でも他を使うことが出来ず、要するに免れられない状況で、厳密に考える必要があると思う。

 男性だとさっと用をたすだけの場所だろう。女性用もドア1枚隔てているので大丈夫だと思われがちだろう。

女性がトイレをしている姿を想像してみろ、一辺に興ざめするから(興ざめとは違うセリフだったかもしれない)と言う外国の作家か忘れたが言いぐさがあったし、万国共通だろう。扉を閉めた個室内で、下着を下ろしお尻をまくって用をするという想像をされる可能性がある。だから職場でトイレに行ったとわからないように席を立つ女性も多い。異性を感じさせる人がはいってきたら、たとえ扉があっても、想像されることが気になるのではないか。

女性には排尿だけでなく生理がある。生理のごみ箱がトイレの個室内に置いてある。家庭内では小さい男の子が興味を持つということがあるようだ。絶対に開けられたくない。又、使用前の生理用品は、職場のロッカーや引き出しに入れておくと取り出した時に生理だとばれるので、トイレ内に棚を作って置いてある職場もあるが、その棚に手を伸ばして取れば生理中なことがトイレ内にいる人にはわかってしまう。

胸元やスカートのすそなど洋服をちょっと直す時に、執務する部屋でははばかられ、トイレや更衣室にいくこともある。ストッキングが破れたらトイレでスカートをまくって履き替える人もいる。

産後すぐ仕事に復帰した女性は、お乳が張って痛くなったり病気になるので搾乳をする必要があるが、場所に困って、トイレの個室で搾乳する人もいるようで、個室より洗面台のほうがやりやすく、乳房を隠すようにしても、異性を感じさせる人が来たら、ええもうどうにでもなれと思うより仕方ないのかな?

体が男性の方が、座る形のトイレを使うと、壁に飛び散って結構汚れるけれども、座って排尿するよう強制することはできないし、その都度掃除することもできない。狭いトイレ内で壁にスカートやコートのすそが触れないようにすることは大変だ。又、身体に関するプライベートなことなので聞いてはいけないことで、つまり飛び散りなど確かめようがないということでもある。

ここまで見ても排泄だけでなく生理から含めて出産機能のある女性特有のデリケートな場所である。

今まで女性用トイレは異性が絶対入って来ないという安心感からリラックスして利用できてきた。このような場所に異性を感じさせる人がいた場合、表情かたまるというか手がとまるというかぴくりとするような緊張感が一瞬走ると思うのだが、このぴくりは性的な侵襲であり、からだに触れられなくても、犯罪でなくても、見られる可能性があり、心理的な侵襲であり、女性を笑顔でいさせたいのならば、可能な限り避けて頂きたい。経産省では可能だろう。

(2)その上で、今現在、トイレは男性用女性用の2種類しかないところがほとんどで、どちらかを使うしかない職場もあろう。その場合に、男性用へ行ってではなく、性自認や外見に従ってトイレを利用していただくのは、比較的多くの女性がどうぞいいですよ、という気持ちになれると想像できる。もちろん、女性用トイレの特性と心理を理解していただいた上でである。又、多目的トイレを増やして原則的にはそちらを使ってほしいと思っている。

LGBTの方がトイレで困っているというのはどういう状況なのだろうか? この裁判の原告の場合は、自分用の女性トイレ使用が可能なのに他の女性と一緒を求めていて、どこにおいても制限なく性自認に従って利用できることを目指していると思える。そういうことではなくて、もう少し具体的にこんなこと言われるとかこんなふうに困ったとか伝わってくるのならば、よりよい解決策を出せると思うのだが。

公共施設を始め職場でないトイレは、職場と違って、一時的な利用が多く、顔見知りも少なく、利用の仕方も濃厚ではないので、LGBTの方の状況を理解できる可能性がある。判決の補足意見に公共施設は不特定多数の利用でこれは対象でないと書いてあったが、むしろ職場のほうが、女性にとって大変だ。

++7月時点ではそう思ったが、最近、女性用トイレは、使用後の水洗レバーやドアの鍵が、衛生上の理由で触るのが気がかりなことを思い出した。家庭と違い中に手洗い場もない女性用トイレを、男性の体かもしれない方が使用した後は、その手で鍵などに触れることに気づいた。顔を思い切りしかめた。又、このことに女性がすぐに気づくのは難しい。男性の裁判官も他の男性もどうして気づいて言ってくれない? 女性とLGBTとの間の問題で自分は蚊帳の外だと? こういうこともスルーして理解をとか言ってるのはおかしい。職場だろうと公共施設だろうと、女性としては男性用を使ってくれたほうがいい。++

 

3.LGBTのみでなく全少数者の解決策として、多目的(多機能)トイレに搾乳機能追加

「多目的トイレ」や「誰でもトイレ」について、私が経験した例を紹介する。商業施設で、フロアに男性用女性用の2種類のトイレがあったが、男性用トイレのあった場所を、「誰でもトイレ」に改修し、男性用は階段を1階おりてエレベーターの止まらない階に移った。「誰でもトイレ」は車いすで入れるように広く、一人ずつはいる完全個室で、ドアの横に大きく見やすい掲示があり、車いす、幼児が座れるベルト付きのチェア、おむつ交換代、男性のマーク、女性のマークがあり、見やすく、誰が使えるのかが明確で迷うこともなかった。LGBTの方というのは書いていない。しかし、それは掲示するようなものではないし、男性マークと女性マークがあるので、ご自分で判断して頂くことでいいのではないかと思うし、女性トイレでトラブルが生じた場合でも、誰でもトイレへ行ってと言えるので、女性が免れられない状況に陥ることは一応避けられる。又、男性用小便器と座れる便器と両方選べたほうがいいLGBTの方もいるのではと推測するので、彼ら彼女らにとってもこの方が便利ではないか。尚、男性は階段を降りることは不便だが、その施設では利用は少数で、松葉杖になるなどしても誰でもトイレを使えるので、特に問題ではないと思う。建物に恵まれているところならば、フロアごとに今ある男性用女性用のどちらかを改修して、こういうトイレにしていけばいいのではないか。ただ、まだ改良の余地があり、次の段落へ行く。

先日、NHKの番組で、多目的というのかな?同じようなトイレがあって、紹介されていた。前段落の誰でもトイレの例のほか、排泄の病気がある方もいて、使いやすくするように改良中というか、まだ問題点はあるような話しだった。色々な障害のあるケースも考えていると思われる。搾乳も出来るように是非したらいいと思う。やはりこういうトイレが流れだと思った。助成金でもだしたら・・・。本訴訟もあって、多様性をきちんと考えておかないと、無駄なトラブルになると考えるので、霞が関の省庁で率先して設置したらどうだろうか。

 

4.今回の訴訟のトイレでの多様性を考えるのに基本となるロジックについて

本訴訟が続いてから、一般紙に、性自認に応じた女性用トイレ利用を考えるにあたっては、女性が多数者で、LGBTが少数者という考え方なのだというのが、たぶんどこかの専門家の意見だと記憶するが紹介されていた。女性用トイレに進出してくる問題であるが、本来そのような考えに至るには実のある理論の積み重ねがあるはずだが、抽象的な題目しかなく、恐らく欧米にあった考え方のその部分だけ、ぼんと持ってきて、あてはまらないのに日本にあてはめたのではないかと思われた。ありがちだ。欧米は男女で近い文化で、又、男女に関係なくキスやハグをする文化で、パーティでは服を脱ぎ出す女性もいてそれを楽しんでいる。社会が正しい女性の扱い方も知っている。そういう文化と社会なら、性自認に従ったトイレ利用があっても何でもないくらいではないか。ならば、性自認に従った女性用トイレ利用において、LGBTが少数というロジックは日本で根拠がない。

別の考えを紹介する記事もあり、LGBTと女性の利害が対立する問題であると書いてあった。 こちらが本当だろう。でも新しい考え方でなく、はやらないのだろうか。日本の法律には比較衡量という用語があり法の専門家でないので便宜的に使うが、この問題は、両者の利害が対立する問題で、双方を比較し、利害を調整していく考え方が、裁判でもメディアでも欲しかった。

判決後の会見で、代理人弁護士さんから、犯罪を心配する声があることを、無理解であるかのように懸念していた。一人のことを言っているわけでなく、LGBTの方のトイレ利用が増えれば、だいたい男のほうが悪い奴はいるわけで、犯罪を懸念することは自由に言っていい意見だ。LGBTへの理解を広めたいそうだが、自由意見を言うことも批判するのを、弁護士が言うとは行き過ぎだ。犯罪者扱いして中傷したわけでもなさそうだ。意見を自粛する雰囲気を醸成しかねない。というかもう自粛しているのかも。

尚、性同一性障害は、逆のケースもあるが、もと女性の方のほうが主張が少ないと思われる。こちらも「問題もなく」とみなさないように留意しなければと思う。

 

5.判決を読んで

全般的に、LGBTを少数者であるととらえて、各論点を、少数者に有利になるように解釈していったものと思われる。「反対もなく」をかなり重視しているが、反対もなくは表明できなかったケースも含むもので、一切の反対がないような解釈は言葉のあやで、それは法律上はなかったという解釈なことは知っているが、もっと慎重に、本当にいいのか将来も問題は生じないかくらい考慮してほしかった。これに基づき、経産省が説明会か何かで数人が嫌な顔をしたことを根拠にしたことを過度なこととしているが、犯罪でもない心理的性的侵襲の状況下で、女性のノーの意思表示は、ウっと言うくらいの慎ましやかなものだ。心理的に打撃を受けている状況でもあり、侵襲されている本人が自ら気持ちを奮い立たせてノーと言うのはやや酷で、周囲が代弁するのだ。それが女性の扱い方だ。経産省の担当者がそうしたのは、全く正しい。雇用者は、性的心理的侵襲を伴うこの初めてのことに、声を大にして反対する人がいなくたって、女性職員は本当に大丈夫か考えるのは当然のことだ。それを過度なこととしてしまった。また両方の立場も考え、他にいるかもしれないLGBTは大丈夫かも考え、これから入省する方までに適用できるのかも考えるのは、雇用者として普通することで、一人に対してだけの問題とは考えない。判決のような非難に値しない。判決のように、女性が何でもないのだとみなして、LGBTは少数者と考えるのなら避難は成り立つのだろうが。

 

6.最後に

裁判の結果として、LGBTはトイレ制限されて大変であり、女性もLGBTのトイレを理解することこそが多様性だという雰囲気が各方面から感じられた。多様性やLGBT理解増進のような何かの大義名分の為に、女性に自己犠牲を求めてしまった印象だ。こういう類のことは昔からしてきた。

反対もなくとみなされる女性に対してこそ理解が必要だ。昔から、女性の意思や特に性的侵襲に対するノーが通じにくい国であり、女性を守る発想が少ない国であり、これは欧米とも中国や韓国とも違っている。昔、外国から日本企業に転勤してくる人も増えた頃、外国の方から、女性をかしずかせるとか、女性の扱いを知らないとかいう声が聞かれた。今は知らない人も知っている人もいるようだ。女性にとって何をするにも一丁目一番地で、多様性も実現しないと思う。日本人もそろそろ、女性の正しい扱い方を知るべきである。

 全く同時期に、改正刑法が施行され、強制性交から不同意にノーの範囲が広げられ、撮影罪も新設されたことは、気を吐いた。正確に把握していないが、ほんの1~2年くらい前までは議員さんに不同意などを説明しても、なめられてるくらいの反応だったらしい。いつの間にか進んだ感があるが、何十年も前から待っていたことであり、ここまでくるのに相当な年月と労力が必要だったと思う。今度は刑法にふれなくても、女性の意思がノーが尊重される世の中にしたいものだ。

以上